2006年04月04日
図解 年収300万円時代の「経済設計」ノート
「年収300万円時代を生き抜く経済学」は森永卓郎が出したベストセラーで、読んだことがなくても書店で見た、聞いたことはあるという人は多いのではないでしょうか。本書「図解 年収300万円時代の「経済設計」ノート
」(森永卓郎 イーストプレイス ¥1049)はそのベストセラーをよりわかりやすくするために、図表を多く用いています。今回はこの本を読んでみました(図表が多いから、眺めてみました、という表現のほうが正しいかもしれません)。
本書は「経済学がわかる」「あなたの家計が診断できる」「豊かな生き方が見つかる」(表紙より)の3つのパートから成り立っています。一番最初の「経済学がわかる」では、小泉改革とそれがもたらす効果を簡単に解説しています。そして改革の結果あなたも負け組みになって年収300万円になるかもしれないから、金銭的にも精神的にも備えておこうね、という話の流れになっています。
ここで森永卓郎は小泉改革を非難しているわけですが、そもそも小泉内閣誕生までの経済状況をみれば、もっと悲観的な話ばかりだったわけです。だから森永卓郎が叩くほど悪いのか、という異論を挟まずにはいられない、というのも事実です。しかしここで重要なのは小泉内閣の功罪ではなく、「誰でも年収300万円になる可能性がある」という指摘です。
バブルのころでさえ会社が倒産し悲惨な状況になっていた人もいました。絶好調だった人がちょっとしたことから転落した、という話題は今も昔も事欠かないはずです。だから、常に「最悪の状況」を考え備えておくことは重要です。といかむしろ当然でしょう。
本書ではどのように備えるのか、またその状況下でどのように生きていけばいいのかがある程度具体的に書いてあります。しかし95ページという薄い本の中にあれもこれも盛り込んでいるため、個々の内容については精神論的な部分はともかく、投資や税制の部分についてはさわり程度しか触れていません(その分気楽に短時間で読めるのですが)。
ですので本書の使い方は、ひとつは年収300万円生活に関心を持つこと、もうひとつは経済的により快適に生きていくために今からできることを探す、この2つでしょう。そして本書を読んで個々の事例について感心をもったのなら、その分野の専門の本を探しにいきましょう。
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