2005年12月19日
資産2・3種類の資産と流動性資産
効率よく資産を形成するためには、資産を3種類に分けて考えるとよいと思います。つまり
- 日常の出費に備える「流動性資産」
- 額が決まっている将来の支出に備える「確実性資産」
- 積極的に運用益を得る「利殖性資産」
の3種類です。
この3つの資産を具体的な金融商品を当てはめると、以下の通りになります。
- 流動性資産・・・普通預金、MRF等
- 確実性資産・・・定期預金、国債等
- 利殖性資産・・・株、外貨預金、株式投資信託等
このサイトでは資産については、この3種類に分かれた金融資産に、さらに土地・住宅などの固定資産も含めて考えます。そして一つの資産に偏ることなくリスクとリターンを考えてバランスよく分散させて、あなたの人生の目標にあわせた資産形成を目指していきます。
流動性資産
流動性資産の特徴は、
- いつでも使える(引き出せる)→流動性が高い
- 利息はほとんどつかない
の2点です。利息がほとんど無いため、投資を考える上では極力少ないほうがよいということになります。しかしだからといって給料を受け取り次第全額を株に投資してしまうと、生活費がなくなってしまいます。株は解約して現金化するには時間がかかるため、もしもそのとき流動性資産がまったくないと、生活のためにローンを組まなければならなくなってしまいます。
そのためどんなに積極的に投資をするにしても、最低限度の流動性資産を残しておく必要があります。ではどの程度残しておけばよいのでしょうか?マネー雑誌などを見ると、月収の3ヶ月分は流動性資産として残しておけ、と書いてあります(月の支出の3ヵ月分という本も見たことがあります。いずれにしても3ヶ月分は必要なようです)。
この3ヶ月分必要という根拠はなんでしょうか?マネー雑誌などには「突発的な支出に備えるため」と書いてありますので、具体的に検証してみます。「突発的な支出を迫られる事態(収入が支出を大きく超える事態)」を考えてみると、以下のことが考えられます。
- 失業
- 病気・ケガ
- 結婚式・葬式等
- 交通反則金や突発的事故の損害賠償金等
1・失業は自己都合退職でなければ1ヶ月程度で最初の失業保険が支給されます。自己都合退職の場合最初の3ヶ月間は失業保険がありませんので、その間の収入は何らかの方法で確保する必要があります。
2については入院した場合が想定されますが、ほとんどの場合90日以内で退院しますので、その間の収入を確保しておくことを考える必要があります(なお健康保険であれば「傷病手当金」として収入の約6割が健康保険からもらえます)。なお遠隔地の子供や親が急に入院し、付き添わなければならないというケースも考えられます。
3については、自分自身や子供の結婚式や、家族の葬式以外はさほどかかりません。結婚式の費用はあらかじめ計画的に蓄えることができます。
4のスピード違反等の交通反則金が何十万円になるということはまず考えられませんが、損害賠償金については思わぬ金額になることがあります(ただし損害額が確定するまで時間がかかるので、利殖性資産を切り崩して対応することもできるでしょう)
以上のようにそれぞれのものは多くの場合3ヶ月(90日)分の収入と同額の流動性資産があれば乗り切ることができますので、それが根拠になっているようです。この考え方はおおむね妥当であると思います。
ただし、失業については絶対に自己都合退職をしなければ(もしくは多額の退職金があれば)必要額は小さくなります。入院、葬式、損害賠償金については医療保険、生命保険、自動車保険、個人賠償責任保険で備えることができます。だからこれらの備えがあるときは厳格に月収の3ヶ月分の流動性資産を保持する必要はないかもしれません。

